フィル・フィリップスといえば1959年にヒットした自作の”シー・オブ・ラブ”ですが、Al Pacino(アル・パチーノ)が主演した1989年のサスペンス映画の「シーオブラブ」のテーマ曲となって世界的に有名になりました。
1931年にルイジアナで生まれたフィル・フィリップスはスワンプ・ポップスやゴスペルの歌手として活動しましたが、なんとビルボードのチャートで上位に輝いた”シーオブラブ”がミリオンセラーでゴールド・ディスクを受賞しました。 ところが1回限りの報酬以外にこの曲の著作料を得ることはなかったとか。 1966年に”No One Needs My Love Today”(情報なし)という曲などをリリースした以外には主だったヒット曲はなく地元のルイジアナでのライブ演奏活動以外には、DJに鞍替えしたそうです。 後に4人組み女性コーラスのThe Chordettes(コーデッツ)でもヒットしたRonald and Ruby(ロナルド&ルビー)の”Lollipop(ロリポップ)”やthe Chords(ザ・コーズ)の”Sh’Boom(シュブーン)”のように、いわゆる”1950s One Hit Wonder(50年代の一発屋)”に入れられている曲です。 そのせいかフィル・フィリップスの顔写真(レコードのジャケット)は3種類しか見当たりません。 1931年生まれなら2011年現在は80歳ですが、自分が28歳の時のヒット曲が30年後にミステリー映画のテーマ曲になって世界中に広まった時は感無量だったでしょうか。 Phil Phillips & The Twilights - Sea Of Love (1959) - YouTube Sea of Love by Phil Phillips ![]() スタンダードのカバーなど全26曲を収録したCDの試聴 Phil Phillips & The Twilights - Sea Of Love - Amazon.com 一発屋で終わったかのフィル・フィリップスの”シーオブラブ”はその後、1961年にRunaway(悲しき街角)がヒットしたDel Shannon(デル・シャノン)が1982年にカバーした後、1985年にロックバンドのThe Honeydrippers(ハニードリッパーズ)のヒットや新しいところでしゃがれ声のTom Waits(トム・ウェイツ)がカバーしましたが、決定打は映画で使用されたことでしょう。 殺人現場に残された赤い口紅のついた煙草の吸殻、そして”Sea Of Love”のドーナツ盤。 殺人容疑者らしき超セクシーなエレン・バーキンにハードボイルドなアル・パチーノがお手上げ状態になる映画はフィル・フィリップスの”シーオブラブ”抜きには考えられません。 あのシーンが蘇る。。。セクシー。。。 だけど刑事さん、亡くなった愛妻が忘れられずに落ち込んでたんじゃないの? なのにセクシーな女性に出会ってこんなことになるなんて男性の心理は分からないもんです。 ※ちなみにフィル・フィリップスの”シーオブラブ”はアルパチーノの映画「シーオブラブ」の他には、1976年にはDebra Winger(デブラ・ウィンガー)が出演した青春映画「Slumber Party '57(恋のスランバー・パーティ)」、1990年にJohn Travolt(ジョン・トラヴォルタ)が主演したコメディ「Look Who's Talking Too(リトル★ダイナマイツ/ベイビー・トークTOO)」、2000年にDennis Quaid(デニス・クエイド)が主演した「Frequency(オーロラの彼方へ)」、2009年にリチャード・ギアが主演した犯罪映画「Brooklyn's Finest(クロッシング)」など10本ほどの映画で使用されています。 Tweet
by koukinobaaba
| 2011-03-11 12:27
| 音楽
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