作曲も手掛けたというドン・ピューレン又はドン・プーレン(1941 - 1995) はピアノやオルガンを演奏するジャズマンで、ブルースやビバップやモダンジャズなど幅広いジャンルで活動していました。
バイタリティ溢れるユニークな演奏で注目されたドン・ピューレンですが、最初は教会音楽やブルースを演奏していたそうです。それがアヴァンギャルドのサックス奏者のジュゼッピ・ローガン(Giuseppi Logan)に出会い、1964年と1965年の2枚のアルバムでピアノを演奏して脚光を浴びたそうです。その後、そのアルバムで共演したパーカッションのミルフォード・グレイブス(Milford Graves)とデュオを組み1966年にドン・ピューレン名義としては初の2枚に分けたアヴァンギャルドのライブアルバムをリリースしました。 しかしこのフリージャズ・アルバムは本国アメリカではなくヨーロッパで好評を博したのだそうです。 アヴァンギャルドでは稼げないと悟ったドン・ピューレンはハモンド・オルガンに鞍替えし、1960年代後期から1970年代初期にかけてオルガントリオを結成してクラブで演奏していました。 ドン・ピューレンはアヴァンギャルドのピアニストとして評価の高いセシル・テイラー(Cecil Taylor)の物真似だという批判に対して断固として影響は受けてはいないと反論しましたが、ドン・ピューレンがフリージャズの演奏者でセシル・テイラーの真似だという評価は背後霊のように一生ついてまわりました。 1973年に「直立猿人」の作者であるベース奏者のチャールズ・ミンガス(Charles Mingus)に紹介されたドン・ピューレンははミンガスのバンドでピアノを担当することになり、ミンガスの1973年のアルバム「Mingus Moves」や1974年の「Changes One」と「Changes Two」のレコーディングに参加しました。 ドン・ピューレンは同じくミンガス・グループにいたブルースのテナーサックス奏者のジョージ・アダムス(George Adams)、ドラムのダニー・リッチモンド(Dannie Richmond)、ベースのキャメロン・ブラウン(Cameron Brown)の4人でヨーロッパ公演のため1978年にThe George Adams/Don Pullen Quartetを結成し、ダニー・リッチモンドが亡くなる1988年まで活動しました。ドン・ピューレンはこの時期がもっとも評価されたようです。 一方、1977年のAtlantic盤「Montreux Concert」のライヴ演奏のようなドン・ピューレンの独壇場的ピアノ・ソロも聴き逃すわけにはいきません。 Richard's TuneとDialogue Between Malcolm and Bettyの2曲だけがA面とB面に収録された幻の盤です。 滅多に見つからない試聴はMontreux Concert - Tower.com Don Pullen /George Adams Quartet - YouTube Charles Mingus with Don Pullen on piano - Goodbye Pork Pie Hat 1975 - YouTube Tweet
by koukinobaaba
| 2008-10-14 10:24
| 音楽
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