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クリフォード・ブラウン I Remember Clifford

クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)はハードバップ時代のトランッペッターです。
Charlie Parker(チャーリー・パーカー)がジャズドラマーのArt Blakey(アート・ブレイキー)に紹介したそうですが、ニューヨークにある有名なジャズ・クラブ”Birdland(バードランド)”での1954年のセッションがジャズファンの注目を集めました。他にはドラムのMax Roach(マックス・ローチ)やサックスのSonny Rollins(ソニー・ロリンズ)とも共演しています。

クリフォード・ブラウンはいつもこんな顔ではない
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Clifford Brown
At the Cotton Club 1956

Cherokee - Clifford Brown & Max Roach Quintet - YouTube
Get Happy - Clifford Brown, Max Roach & Sonny Rollins - YouTube

華やかな脚光を浴びたバードランドでの録音からたった2年後の1956年の25歳の時に交通事故で亡くなりました。

I Remember Clifford
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才能豊かな若きミュージシャンの突然の死を悼んでテナーサックス奏者のベニー・ゴルソンが1957年に”アイ・リメンバー・クリフォード(I Remember Clifford)”を作曲しました。ジャズ・スタンダード曲の一つとなったこのバラードは同じトランペット奏者のLee Morgan(リー・モーガン)が演奏しています。Art Blakey and The Jazz Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズ)のメンバーで曲に歌詞をつけたのがテナーサックス奏者のBenny Golson(ベニー・ゴルソン)だったそうですが、他の演奏メンバーはメッセンジャーズの定番曲となったモーニンを作曲したピアノのBobby Timmons(ボビー・ティモンズ)とベースのJymie Merritt(ジミー・メリット)でした。

Art Blakey and The Jazz Messengers with Lee Morgan - I Remember Clifford (LIVE 1957) - YouTube

クリフォード・ブラウンのアルバムとしてははアート・ブレイキー名義ですが、”A Night at Birdland(バードランドの夜)”Vol.1,とVol.2が最も有名です。
ジャズヴォーカリストとの共演盤としてはSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)との”サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン”と共に”ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン”がありますが、クリフォード・ブラウンのニックネームである”Brownie(ブラウニー)”を冠したHelen Merrill(ヘレン・メリル)のアルバム”Brownie: Homage to Clifford Brown”も有名で、その中で”I Remember Clifford”を歌っています。

1954年に結成されたクリフォード・ブラウンとマックス・ローチ・クインテットのコンボが吹き込んだハードバップ・アルバム 「Study in Brown」はオリジナルが1955年だそうですが、”Cherokee”から”Take the "A" Train”まで全9曲を収録している他、セッションアルバムには「Clifford Brown & Max Roach」などがあり、クリフォード・ブラウンのトランペット・ソロが堪能できます。この録音の2年後に不慮の自動車事故で急逝するとはジャズ界にとっては稀少なミュージシャンの喪失であろう。

今現在私が聴いているのはアルバムの”Round Midnight”に収録されているテナーサックス奏者のStan Getz(スタン・ゲッツ)が演奏する”I Remember Clifford”です。
他に”I remember Clifford”の演奏というとトランペットではDizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)や80年代にArt Blakey & the All Star Jazz Messengers(アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズ)のFreddie Hubbard(フレディ・ハバード)以外にもWoody Hermanの楽団が1967年に録音しています。ベース奏者のRon Carter(ロン・カーター)やピアノ奏者では先ごろ亡くなったOscar Peterson(オスカー・ピーターソン)、そしてBud Powell(バド・パウエル)やMilt Jackson(ミルト・ジャクソン)などのバージョンが有名ですが、なんと豪快テナーのWillis Jackson(ウィリス・ジャクソン)も演奏していたのです。。
ボーカ・ルバージョンではヘレン・メリルの他にDinah Washington(ダイナ・ワシントン)が有名ですがRay Charles(レイ・チャールス)やThe Manhattan Transfer(マンハッタン・トランスファー)も歌っているらしいです。

THE 2 TRUMPETT GENIUSES OF THE 50's - CHET BAKER & CLIFFORD BROWN
チェット・ベイカーの初期、1954年から1956年の音源を収録したという謎のイタリア・プレスのアルバム「The 2 Black and White Serie Vol. 1 - Trumpet Genuses of the Fifties, Brownie and Chet」にはチェットのバードランドでのライヴに加えてテレビ出演でのチェットの曲目紹介音声も収録されているそうです。 クリフォード・ブラウンがソロでCherokeeを吹く13分間の練習風景(プラクティス)が入っているとかで1956年リリースのレアな33回転ステレオ・アルバムであることは確かでしょう。(隠し録音なのか)
ベースの Scott La FaroやピアノのBobby Timmonsなどが参加しているそうです。海外のサイトで中古が22ユーロが販売されているのを見ました。
恐らくよほどのマニアでないとこのアルバムは入手しないでしょう。


Benny Golson(ts) - I remember clifford - YouTube



by koukinobaaba | 2007-12-27 10:15 | 音楽
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