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ロイ・ホーキンス The Thrill Is Gone by Roy Hawkins

ロイ・ホーキンスは1940年代の半ばから1950年代を通して米国西海岸(ウエスト・コースト)で活動したR&B(ブルース)のミュージシャンで、歌の他に初期にはピアノを演奏したテキサス出身のシンガーソング・ライターです。
不思議なことにあまり認識されなかったブルースマンらしく生まれた日は不明だし、死亡したのが1973年らしいとのですが、その時にはいったい何歳だったかも記録が残っていないようです。

ともかくロイ・ホーキンスは30年代後期にテキサスからカルフォルニアにやって来たそうで、交通事故により腕が麻痺したためピアノは断念しましたが素晴らしい曲を作っています。よって上記のようにロイ・ホーキンスが無名なブルースマンとは理解に苦しみます。
ロイ・ホーキンスが1950年に発表した”Why Do Everything Happen to Me”は自伝的な歌といわれています。
Roy Hawkins - Why Do Everything Happen To Me - YouTube

ロイ・ホーキンスが歌ったのはアコースティック・ギターやハーモニカだけを伴奏に使用するデルタ・ブルース(深南部)とは違い、ピアノやホーンを加えたバンド仕立てのジャズ風な演奏のブルースです。
そのジャンプ・ブルースでは草分け的なJohnny Otis(ジョニー・オーティス)は特に有名ですが、無名のロイ・ホーキンスはテキサス出身でエレキ・ギターの名人のT-Bone WalkerT・ボーン・ウォーカーとも共演したそうです。
下記のアルバム画像が唯一現存するロイ・ホーキンスの写真です。

Thrill Is Gone by Roy Hawkins
ロイ・ホーキンス The Thrill Is Gone by Roy Hawkins_b0002123_20112967.jpg
Roy Hawkins - The Thrill Is Gone (1951) - YouTube

シカゴブルースのB.B. King(BBキング)など後のブルース・ミュージシャンに影響を与えたロイ・ホーキンスといえばテキサス出身のブルース・ソングライターのRick Darnell(リック ダーネル)と作った1951年のブルース曲の”The Thrill Is Gone”が知られています。
ところが1931年にFive Foot Two, Eyes of Blue"などのヒット曲で知られるRay Henderson(レイ・ヘンダーソン)とLew Brown(リュー・ブラウン)のコンビが作った同名のジャズのスタンダード曲があったので混同しそうです。

ロイ・ホーキンスの代表作品といえる”The Thrill Is Gone”は1970年にBBキングがカバーしたバージョンが有名になり、BBキングの代表曲の一つとなりましたが、知られざるブルースマンのロイ・ホーキンスでしたから、その印税がロイ・ホーキンスではなく前述の同名異曲の作者コンビにも渡ったのだとか。 
ロイ・ホーキンスの”The Thrill Is Gone”はBBキング以外にもAretha Franklin(アレサ・フランクリン)やPeggy Lee(ペギー・リー)やWillie Nelson(ウィリー・ネルソン)などのカバーバージョンがあります。

Bad Luck Is Falling
Roy Hawkinsのアルバムには「Bad Luck Is Falling: The Modern, RPM And Kent Recordings, Vol. 2」(ASIN: B000E6ENXU)があり、1951年に録音した”Thrill is Gone'”をはじめ、Percy Mayfield(パーシー・メイフィールド)の50年代のヒット曲で”What a Fool I Was”のカバーや1948年の初レコーディングから1961年の最後のセッションまでの24曲を収録しています。
Bad Luck Is Falling - Roy Hawkins - Amazon.com


by koukinobaaba | 2010-10-14 21:32 | 音楽
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