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カーティス・ジョーンズ Curtis Jones

私の知らないミュージシャンはたくさんいるのですが、ブルース・ピアノのカーティス・ジョーンズ(1906-1971)もその一人でした。

1971年に65歳にしてドイツで心臓麻痺で亡くなったカーティス・ジョーンズは同世代のブルース・ミュージシャンたちが賞賛を浴びて熱狂的に迎えられ名声を得ているのに対して気の毒にも忘れ去られたようなブルースマンと云われています。
さらに悲劇なのは死後8年で墓が売られてしまったのでした。世知辛い世の中で、誰も墓の維持費を払う人がいなかったそうです。
シンプルなカーティス・ジョーンズのピアノ伴奏はカーティス・ジョーンズが歌うブルースを引き立てているにも関わらずブルース・ファンには面白味がないとして取り上げられずレコードも殆ど再リリースされていなかったそうです。 私ごときが知るはずもないミュージシャンでした。

西部のテキサス出身のブルース・シンガーであるカーティス・ジョーンズは1937年から1941年ごろにはシカゴに移り”Lonesome Bedoom Blues”など何枚かのレコードを吹き込みましたが、音楽活動は第二次世界大戦を挟んで中断したそうです。カーティス・ジョーンズはいわゆるモダンなシカゴブルースというよりもテキサス臭のある戦前シティ・ブルースなんだそうです。
1960年のBluesvilleで録音した”Trouble Blues”から1962年のソロアルバム「Lonesome Bedroom Blues」を経て1968年のBlue Horizon録音のNow Resident In Europeなど何枚かリリースしたそうですが、渡欧しフランスのパリに移住して亡くなるまでヨーロッパ公演をしていたそうです。 まさに中高年になってやっと花開いた感があります。

私が聴いたカーティス・ジョーンズの曲は1968年の「Blue Horizon Sessions」ですが、ブギウギピアノの”Shake It Baby”やおフランス風ブルースの”Syl-Vous Play Blues”、ピアノ伴奏の”You Don't Have To Go”とアコースティックギターで歌う”Soul Brother Blues”は趣の違う曲ですが両方とも素晴らしい! 
アルバム「Blue Horizon Sessions」の試聴
The Complete Blue Horizon Sessions - Barnes & Noble
(Soul Brother Bluesは10番目とYou Don't Have To Goは12番目)

カーティス・ジョーンズはこんな顔
カーティス・ジョーンズ Curtis Jones_b0002123_2265448.jpg
Lonesome Bedroom Blues
Lonesome Bedroom BluesやTin Pan Alleyなど13曲を収録したオリジナル録音が1962年のアルバムの試聴
Lonesome Bedroom Blues - cdUniverse

Curtis Jones - Black Gypsy Blues - YouTube


by koukinobaaba | 2009-02-14 22:47 | 音楽
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