ハードボイルド Hardboiled

かって「おら、ハードボイルドだど!」のギャグでお茶の間をわかせたのはコメディアンの内藤珍が率いたトリオ・ザ・パンチでした。

それでは、Hard-Boiled(ハードボイルド)とは?
答えはこちらとかこちらなど色々ありますが、一様にして「本来は堅く茹でた卵」と説明があります。 でも、どうしてカタユデが冷酷を装っってるハードボイルドとなるのでしょう?

その答えはタマゴというよりその殻にあるのです。 オッホン! 強靭で妥協を許さない私立探偵は彼が接触する非道な犯罪者達によって傷つけらる感情を保護するために固ゆでタマゴのようなカラで覆うのです。
つまり心の鎧ですね。
ハードボイルドとは感傷や恐怖などの感情に流さずに冷酷非情、精神的にも肉体的に強靭で、決して妥協しないなどという性格を持つ人を表す言葉だったのです。

アメリカ文学におけるハードボイルドな探偵小説の始りは1922年にCarroll John Dalyが私立探偵Race Williamsを主人公にした短編を書き、1923年にパルプフィクションの探偵マガジンBlack Maskに掲載したとされています。 その小説の主人公Race WilliamsはAgatha Christie(アガサ・クリスティ)の紳士的なHercule Poirot(名探偵ポワロ)とは全く正反対で残虐ともいえる暴力的な一匹狼でした。 正にハードボイルドの原型です。 Carroll John Dalyのすぐ後に続いてDashiell Hammett(ダシール・ハメット)が同じくBlack Maskに掲載を始め、Raymond Chandler(レイモンド・チャンドラー)が確立した作風です。 ハードボイルド文学の原点としては簡潔文体の作品が多いことがあげられます。 
Ernest Hemingway(アーネスト・ヘミングウェイ)やRoss Macdonald(ロス・マクドナルド)などもハードボイルド作家です。 その小説の主人公はそろって冷酷とも思える位に感情を抑えた探偵、刑事、殺し屋達などで、そのキャラクターの生き様がテーマとなっているミステリ文学といえます。 苦しくとも苦しいとは言わず・・・究極のやせ我慢を自ら強いる硬派! キザだけど男らしい男なのです。 ですが、女に惚れることもあるのです。 私の好きな市川雷蔵の眠り狂四郎は惚れた女を切り捨てます・・・究極のハードボイルド!

俳優としてはHumphrey Bogart(ハンフリー・ボガート)が1941年にThe Maltese Falcon(マルタの鷹)で私立探偵Sam Spade(サム・スペード)、1944年にヘミングウェイ原作のTo Have and Have Not(脱出)で船長Harry_Morgan、1946年にチャンドラー原作The Big Sleep(三つ数えろ)で私立探偵Philip Marlowe(フィリップ・マーロウ)などを演じてハードボイルド・スターとなりました。 1941年のHigh Sierra(ハイ・シエラ)に始り、1942年のCasablanca(カサブランカ)、そして1948年のKey Largo(キー・ラーゴ)と40年代はボギーの年でした。

フィリップ・マーロウに詳しいミステリー・推理小説データベース
私立探偵 フィリップ・マーロウ

ハードボイルド映画のリストはこちら(インターネット映画データベースのIMDbにリンクしています 英語)

ハードボイルド・スタイルとしては襟を立てたトレンチコートにポークパイハット(Pork Pie Hat 中折れソフト)がトレードマークです。 大流行りで、テナーサックス奏者のイリノイ・ジャケーやレスター・ヤングも愛用していました。

ハードボイルドなテレビ番組なら1958年の私立探偵マイク・ハマーピーター・ガンがありました。


ハードボイルドな小説は日常語への翻訳が必要です。 ハードボイルド語辞典

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貴方のハードボイルド知識のチェックはこちら(英語ですが他にもテストがありますよ)

余談ですが、51年のマッカーシー旋風下でダシール・ハメットは証言を拒否してあえて獄に入り、その後は筆を執りませんでした。 これもハードボイルド?
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by koukinobaaba | 2005-09-03 16:12 | 面白記事
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