術前、術後のせん妄

以前に「術後のせん妄」という言葉を聞いたことがあったのですが、実際に我々が体験するとは思いもよりませんでした。

「術後のせん妄」とは麻酔が影響して手術後に寝ぼけた状態を越させるらしいのですが、アルコールを常飲している男性によくみられる現象だそうです。正確に言えば意識混濁、幻覚、錯覚といった症状なんだそうです。
ちなみに手術を受けた家族(70歳代男性)はアルコール常飲といっても通常は晩酌程度でアル中ではありませんし飲んでもそう酔っ払うこともありません。

本人にとっても不名誉なことではありますがあえて記事にしたのは、私はこのせん妄の症状が現れた時にインターネットであれやこれやと検索してみたからです。
うちの場合はその情報の中には見つけられなかった症状がありました。

この症状が出た家族は長年患った右足の血管の病気で手術をすることになったのです。
これについては2009年10月の過去記事
膝窩動脈瘤で血管外科病棟に入院

過去記事でも書いたように心配性だったので始めての入院と手術で恐怖がいっぱいになり手術前から異常をきたしたのです。せん妄の定義は意識障害が起こり、頭が混乱した状態なんだそうで、これが我が家での「術前の腺毛」なる症状となったようです。実際に「術前の腺毛」などは定義されていませんが。
生まれて初めて入院した最初の夜は一人ぼっちで悶々と過ごした結果夜が明けるのを待って看護士へのチップ用に50万円ほど持ってきて欲しいと電話をかけてきました。 ひえっ! キャバクラじゃないよ。

手術前、1週間の検査入院中もきっと恐怖の連続だったのでしょう。
ともかく手術当日、本心はともかく見かけは落ち着いた様子でした。
手術は全身麻酔で約8時間ほどかかると聞いていたのですが、途中で追加の手術を行う場合の承諾書に署名することになりました。結局は追加の手術はしなかったのですが、なかなか集中治療室に呼ばれないので心配しました。麻酔から覚めると(本当には覚めてない)感謝どころか医師に暴言の限りを尽くし、暴れて管を外そうとするので拘束されたのだそうです。
ともかく全身麻酔が長いと良いことはありません。

ようやく呼ばれて面会すると興奮状態で感極まって泣きながら手をギューっと握るのです。そうとう怖かったのでしょう。ともかく完全に麻酔から覚めた状態ではないので無事を確認してその日は帰りました。
翌日、管を外してからが大変でした。
自分がなぜ病院にいるのかが分からないので着替えて帰ろうとするのです。
病院から呼ばれて駆けつけとパジャマから私服に着替えてベッドのヘリに座っていました。乱暴者だったら看護士の制止も振り切るかもしれません。
本人は「きっと怪我でもしたのだろう、家に帰って会社にいかないと」と思ったようです。
なのでベッドの下には踏むとブザーが鳴って看護士に知らせるマットが敷かれました。
最初の数日は私たちが面会しても意思の疎通がないように感じました。無言で帰れというように手を振るだけです。
暫くは言葉少なく、病院の食事も家に帰って食べるからと口をつけなかったのですが数日後には腹ペコになったらしく全部たいらげていました。
退院が近づくにつれ笑顔も戻り平常のふるまいでホッしました。

さて、大喜びの退院は一番で手続きをしたのですが私が家まで送って夕方に我が家に戻った後に電話をかけてきました。 「郵便受けの暗証番号が分からない。エントランスの暗証番号が分からない。」  
私がマンションの入り口の暗証番号は入れたのでその時は気がつかなかったのですが、暫く留守にすると忘れてしまうのかも。 それとも、やっぱりせん妄が続いていたのかも。
ですがそれ以降は全くの正常でホッしました。

いづれはわが身か。。。

教訓
男性で普段から気の小さい方や心配性の方が入院する時には心して安心感を与えるようにすべき。
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by koukinobaaba | 2010-10-03 21:14 | 面白記事
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