メゾチント胴版画 版画家 長谷川潔

素晴らしい日本の版画家は加山又造や池田満寿夫などを含めて数え切れないほど存在しますが、長谷川潔(はせがわ・きよし)は1891年から1980年に生存していたな銅版画の作家ですが、1918年(大正7年)に渡仏して以来一度も日本には帰りませんでした。

生まれ家柄から教育家過程から学んだ師からと、どれをみても超一流の人物です。
フランスで版画技法を学び、1926年にはパリのサロン・ドートンヌ版画部の会員となったのです。
第二次世界大戦が勃発すると多くの外国人の芸術家が帰国しましたが長谷川潔はフランスに留まって精進をかさねました。 終戦時には一時収容所に送られるなどの辛苦をなめましたが、戦後はさらに銅版画の技法を高めていき、特に17世紀に写真代わりに始まったマニエールノワール法、又はメゾチント(Mezzotint)と呼ばれる凹版技法の復活に力を注いだそうです。
和風やヨーロッパ風の銅版画が多い中、初期には東南アジアをテーマにしたエキゾチック作品も見られます。

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上記の画像は「飼い慣らされた小鳥」という題の1962年の作品です。
童話の挿絵から裸婦まで1930年代から1960年代頃の長谷川潔の作品が見られる長谷川潔 翠波画廊

メゾチントは直刻法だが私が昔試みたことがある銅版のエッチングは酸腐蝕法である。このエッチングの方は学校の図工の時間に学習する機会があるほど簡単な技法です。(ちょっとやってのことですが)
メゾチントもエッチングも、どちらも銅版を引っかいて傷(凹部)をつけたところにインクが入って刷り上ると言う技法ですが、中間色調という意味のメゾチントは磨きという工程が加わる分簡単にはやってみることはできません。

日本では絵画の複製には浮世絵の木版画(凸版画)という手法がありますが、ヨーロッパでは写真のない時代には有名な肖像画のコピーはこのメゾチント技法によって制作されたそうです。
今なら写真もあるし、インターネットのプリントアウトでコピーは簡単にできますがそれでは質感は出せません。(当たり前)

追記
生誕120年記念 長谷川潔展
2011年4月29日(金曜)〜6月26日(日曜)  5月5日以外は休館日が毎週木曜日
10時00分から17時00分
詳しくは横浜美術館 (http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition_web/050/)
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by koukinobaaba | 2009-04-29 14:06 | 面白記事
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